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2011.04.14

ジョン・クロス「アブラモビッチにとって十分特別なのはモウリーニョしかいない理由」

Why Jose Mourinho is the only man Special enough for Roman Abramovich (Mirror)

アンチェロッティは、すべての人を立てようとして瀕死状態になってしまった。
これは、前季ダブルを達成した監督に対してはあまりに過酷な評価である。
普通のクラブなら、前季のダブルだけで十分な貯金になるだろう。ある程度は大目に見てもらえ、サポートを受けられるだろう。
しかしここはチェルシーである。
チャンスを作り出す可能性のあったストライカーより68億円出して買ったストライカーを使うようプレッシャーにさらされているのがチェルシーの監督なのである。

ひどい出来だったトーレスとは違い、ドログバは戦士であった。
彼はキャリアの終幕へ向かっているかもしれないが、いまだに欧州最高の選手であることはまず間違いないだろう。彼は途中出場し、チェルシーに希望を与えた。

アンチェロッティは認識しているべきだった。ドログバにはスピードとパワーがあり、トーレスより脅威になり得たことを。
しかし彼はトーレスを先発させた。
たぶんそれはアブラモビッチを喜ばせるためだったのだろう。しかし、チェルシーが勝ち抜けたなら、68億円の男がベンチに座ったままだったとしてもアブラモビッチは怒っただろうか。そんなはずはない。

アンチェロッティは「いい人」である。そしてACミランでもチェルシーでも実績のある監督である。
しかし、ウィルキンス退団、ドログバやエシアンやアレックスの負傷、ランパードやマルーダの不調といったメルトダウンのさなかに方向を見失った。

今季はチェルシーにとって狂気のシーズンであった。
選手たちはまだアンチェロッティを好きだと思っている。しかしその理由はたぶん、誰にも良くしてあげようとするいい人だからである。
アンチェロッティは勇気を持ってトーレスを怒らせる(先発させない)ことが嫌だったのだ。

前季の成功にもかかわらず、アンチェロッティは夏に退団することになるだろう。
ミランでベルルスコーニと仕事をしていたことで、彼はタフなることを学んだであろう。しかし、チェルシーというチームはミランよりもさらに過酷なチームなのかもしれない。

そしてここに1つの疑問が生まれる。次は誰なのか。
過去にはかなり多くの候補者がいた。しかし今は1人しかいない。モウリーニョである。
ヒディンクをフットボールダイレクターとして共存させるのもありかもしれない。
モウリーニョは、2007年に退団したにも関わらず、今やアブラモビッチの寵愛を取り戻した。
彼は間違いなく、失意と絶望のロッカールームを活気づけ再び纏め上げられる唯一の人間である。

しかしもう1つの疑問も生まれる。
彼は戻るだろうか? 
ただ1つ確かなことは、スペシャル・ワンは間違いなく、ドログバを先発させただろう。
シェフチェンコの教訓は彼にとってあまりに大きかったはずだ。